あれはおよそ13年6ヶ月前。
当時釣りに凝っていた私は、同じく釣り好きの友人と共に
オリジナルの練りえさの開発に没頭していた。
抜群の集魚効果を実現させる為、
厳選されたありとあらゆる素材がふんだんに使用された。
開発には40分という膨大な時間が費やされ、
ついに約1kgの練りえさを見事完成させることが出来たのである。
その練りえさは、
某釣りえさメーカーの練りえさ、グ○テン5を超えるポテンシャルを持っているものとして、
グルテン6と名づけられた。
しかし、
このような桁外れの物がこの世に存在していては危険であり、
そのようなものをつくってしまった我々は狙われる恐れがあるのではないか
という事に気づいたのだ。
そして悔やまれながらも、
出来上がった全てのグルテン6は
隣の家の鍵の掛かった物置の中へ、小窓から放り込まれたのである。
1度も釣りには使用されることも無く、である。
PR